大分県豊後大野市朝地町小川野
国道57号線朝地から国道442号線大分方面へ約18km先右折(看板あり)→看板に従い約2km進むと山の中にあり
通称「堂山」と云う小野久喜氏所有の杉山の中にある斜面に露出した擬灰岩の岸壁に家形の龕を彫り、中央に錫枝を持つ地蔵菩薩立像、左右に比丘(僧)形坐像が脇侍の形で蓮台の上に薄肉に彫り出して三尊形式にしています。像の上にそれぞれ円形の中に梵字で種子が刻まれているのは、中央が「地蔵」、左右が「阿弥陀仏」をあらわすものです。彫刻されたのは室町末期大永年(1524)甲申11月2日、道西、道中云う禅門に入道した二人の僧が発願し後世を祈念したものか、子孫が追善供養していたものと思われます。磨崖仏の周辺には建物の跡とみられる広場もあり、ここが近在の人々の仏教信心の場ではなかったのでは、と考えられています。
●市指定史跡:平成8年4月1日指定