大分県豊後大野市大野町十時字大木
なし
県道57号線、大野支所から犬飼方面に約1km先左折→県道41号線に入って約1km先右折(看板あり)
大野町十時木下もと「吉祥庵」と称された禅堂があったと伝えられています。箇所附近の南面した岸壁の地上約1.8m程のところに幅5.6m、高さ1.1m程の横に長い龕を彫り込み、中に比丘形六体、如来形二体、菩薩形二体の合計10体の座像を肉厚に掘り出しています。向かって右端の比丘形坐像は特別に龕を深く掘りくぼめ、他の諸像よりもやや大きく掘ってあるのは願主像であり、他の比丘形は地像菩薩像か願主一族かのいずれかとであると想定しています。磨崖仏の傍らには宝篋印塔の塔身があり、「永和元年八月十八日 比丘元玉」の刻銘があるので、これらの諸像も南北朝の年末頃の作と推測できます。