応暦寺は山号を大岩屋山といい、国東六郷満山中山本寺の名刹で、養老2年(718年)仁聞菩薩によって開かれたと伝えられています。現在の地には寛永2年(1625年)、両子寺で修行した僧、澄慶によって中興されました。石段を登るとまず目に飛び込んでくるのは「薬医門」と呼ばれる山門で、瓦の重みでバランスをとった大変珍しい作りとなっています。
千手観音を本尊とし、不動明王を主尊としています。不動明王は平安時代のもので、製法が珍しく、茅の木の一木造りで刻まれており、県の有形文化財に指定されています。千手観音は以前、六所神社に安置されていたものです。
また、応暦寺は石仏のお寺としても有名で、本堂に延びる畳石(おがみ石)は驚くことに曼荼羅図になっていて、その中心に立つと力がみなぎると言われており、最近ではパワースポットとしても注目されています。他にも、まるで電話をしているかのように見えるユーモラスな阿吽の仁王像や、隠れキリシタン五輪塔、灯明石像など多くの石仏を拝観することができ、多くの人が訪れています。
応暦寺の近くには無動寺、椿堂などがあり、国東半島の寺院巡りの際にはぜひ訪れたいお寺です。