和装で楽しむ、城下町杵築散策
■この記事は2020年11月の情報です。
江戸時代に藩主松平氏の城下町として栄え、南北の高台に残る武家屋敷や商家など、往時の姿が色濃く残る杵築市。
歩くだけで絵になる町並みを、せっかくなので和装で楽しみましょう。杵築市は「きつき和服応援宣言」を行っていて、市内の公共観光文化施設を着物姿で訪れると、すべて無料で入場できる特典付きです。
まずは着替えるために「和楽庵」へ。季節ごとに入れ替えるという着物は、女性用は常時350着も展示してあり、選ぶのも楽しいひとときです。
男性や子ども用の着物や、髪飾りや巾着など小物も揃うので、手ぶらで来店して家族でも楽しめます。髪のセットはセルフなので、結ぶものなど事前の準備がおすすめです。16時までに返却できれば、時間制限はありません。
レンタルきもの和楽庵
住所:杵築市杵築372-4
電話:0978-63-1210
営業時間:10:00~16:00(受付~14:00)
休み:水曜、年末年始
P:無料市営P利用
料金:着物レンタル&着付け3,000円(カップルプラン2名5,500円)、持ち込み着付け1,500円~
まずは、杵築市のシンボルである杵築城へ。1394年に築城した「木付(きつき)城」跡にそびえる3層の天守閣です。
2020年10月に杵築城模擬天守落成50年を迎え、現在はプレミアム御城印の販売や特別展を開催中。考古・歴史資料や藩主松平公ゆかりの品々を展示しています。
天守閣からはぐるりと四方を眺めることができ、杵築市内や守江湾などの景色を一望できます。
杵築城
住所:杵築市大字杵築16-1
電話:0978-62-4532
営業時間:9:30~17:00(入場は~16:30)
休:なし
P:17台(大型車4台)
料金:300円
続いて「杵築ふるさと産業館」へ。店内には特産品がずらりと並び、入り口には観光案内所もあり、まさに杵築観光の拠点! おすすめスポットやルートなどの情報収集が行えます。
名産のお茶やお菓子、調味料などの加工品が並ぶ中、「あ、これ知ってる!」と、地元の酒蔵「中野酒造」の日本酒を手にする二人。創業明治33年の老舗「綾部味噌」の商品なども販売しています。
杵築ふるさと産業館
住所:杵築市大字杵築665-172
電話:0978-62-2000
営業時間:9:30~17:30
休:12/31~1/2
P:20台(大型車4台)
杵築の町を物語るのが「坂」です。まずは、杵築城から北台武家屋敷を結ぶ「勘定場(かんじょうば)の坂」へ。坂の上からは、杵築城の天守閣が見えます。
真っ直ぐに延びた石畳は、当時城勤めしていた家老たちを運ぶ馬や駕籠(かご)担ぎの歩幅までを計算しているそう。
勘定場の坂
住所:杵築市大字杵築211-1
問い合わせ:杵築市観光協会■0978-63-0100
P:無料市営P利用
上った先は北台武家屋敷と呼ばれるエリアで、上級武士たちの屋敷跡など、当時の面影が色濃く残る町並みが見られます。勘定場の坂を上ってすぐにある「磯矢邸」には、藩主の休憩所だった御用屋敷の一部が残っています。
特にこだわりが見られる庭は、屋敷のどの部屋からも眺めることができます。縁側に座ると、障子越しの姿はまるで絵のようです。
磯矢邸
住所:杵築市大字杵築211-1
電話:0978-63-1488
営業時間:9:30~17:00(入場は~16:30)
休:年末年始
P:無料市営P利用
料金:300円
北台武家屋敷通りの中でも、家老などの要職を務めた上級武士の屋敷だった「大原邸」は、当時の暮らし向きや風情が漂う貴重な建築遺産です。入り口の大きなソテツは樹齢約200年を数えます。
紋入りの畳の縁や弓天井、湯殿、台所、厠など、質素で堅実ながら格式の高い、上級武士の生活が垣間見えます。
堂々とした茅葺屋根もさることながら、四季折々の美しさを見せる回遊式庭園も見事です。
大原邸
住所:杵築市大字杵築207
電話:0978-63-4554
営業時間:9:30~17:00(入場は~16:30)
休:なし
P:無料市営P利用
料金:300円
坂を下ったところに酢屋があったことから、この名が付いた「酢屋の坂」。正面に延びる、南台武家屋敷につながる「塩屋の坂」と対照的に作られており、その間に町屋が軒を連ねる景色が“サンドイッチ型城下町”と呼ばれる所以です。
酢屋の坂
住所:杵築市大字杵築207先
問い合わせ:杵築市観光協会■0978-63-0100
P:無料市営P利用
散策の最後は、創業享保年間、江戸時代末から続く老舗お茶処「とまや」でお茶を一服。煎茶やお抹茶が、歩き疲れた体に染みわたります。
抹茶や煎茶のセットは手作りの落雁「豊生」付き。程よい甘さとふんわりとした口どけの落雁は、杵築ブランドにも認定されています。
国東半島の契約農家で摘んだ茶葉を、店舗に併設した製茶工場で丁寧に仕上げた茶葉を販売。まろやかでコクや深みのある深蒸煎茶「豊国一」100g1620円などが人気です。
平成30年、杵築初の国の登録有形文化財にも指定された建物は明治8年築のもの。昭和62年の道路拡幅工事では曳家、修復を施し、令和の現在も当時の姿を守っています。
お茶のとまや
住所:杵築市大字杵築38
電話:0978-62-2139
営業時間:9:00~19:00
休み:元日
P:無料市営P利用
杵築市観光に関する問い合わせ
杵築市観光協会
住所:杵築市大字杵築665-172(杵築ふるさと産業館内)
電話:0978-63-0100
交通アクセス:大分空港道路杵築ICから車で約5分
■この記事は2020年11月の情報です。