豊後大野市で、個性豊かな酒蔵巡りを楽しむ

■この記事は2020年1月の情報です。
■この記事は2020年1月の情報です。

豊後大野市内に古くから続く、4つの酒蔵があることをご存知ですか? 日本酒や焼酎を製造している蔵は建物そのものに味があり、カフェや試飲スペースを併設するなど、それぞれがとても魅力的。そんな4つの酒蔵を、小旅行気分で巡って来ました。

 ※試飲を行う場合は、必ずハンドルキーパーを同伴するか、公共交通機関やタクシーなどを利用しましょう。

まずやって来たのは、緒方町の『吉良酒造』。明治4年から続く日本酒の酒蔵です。お酒を造っている蔵も築100年以上のもので、お酒などを販売している店舗も古くて素敵なんです。
迎えてくれたのは、6代目となる吉良文史郎さん。以前はエンジニアをされていたのですが、4年前に実家である『吉良酒造』に戻り、2年前から杜氏をしているのだとか。「うちは小さいタンクでお酒を作っているので、一つひとつの作業に細かく手をかけられます。きちんとお米の味を出せるんですよ」と吉良さん。

メインの日本酒は「丹誠」で、本醸造から純米吟醸、大吟醸超特選まで、いろいろと揃うので迷いますが、杜氏自ら説明してくれるので、相談しながら選ぶことができます。女性にオススメなのは「ゆすらもも」。「ワインのように飲めるので、食前酒にもオススメです」。

 

DATA
■吉良酒造(きらしゅぞう)
住所:豊後大野市緒方町下自在359
電話:0974-42-2205
営業時間:8:00~18:00 ※酒蔵見学は要予約
休:不定
P:12台
HP: http://www.kirashuzo.com
アクセス:中九州横断道路朝地ICから車で約15分

次に訪れたのは、すぐ隣にある日本酒「鷹来屋」でおなじみの『浜嶋酒造』。明治22年創業で、「顔の見える酒造り」を目指し、原料にもこだわった酒造りを続けています。「夏にお米を作って冬にお酒を仕込みます。お米は種蒔きからやっているんですよ」と、5代目当主の奥様である浜嶋生美さん。

店舗には『茶房 ささら』を併設していて、人気の「米粉のロールケーキ」と飲み物のセット770円は、酒粕のクリームにコクがあって優しい甘さ! オリジナルブレンドのコーヒーにも良く合います。

 

3種類のお酒におつまみがついた「きき酒セット」880円もあり、気に入った銘柄を購入することもできます。売店では日本酒のほか、香りのいい「酒粕」も人気です。

 

DATA
■浜嶋酒造(はましましゅぞう)
住所:豊後大野市緒方町下自在381
電話:0974-42-2216
営業時間:9:00~18:00(茶房ささら9:00~17:00)※酒蔵見学は要問い合わせ
休:不定
P:8台
HP: http://www.takakiya.co.jp
アクセス:中九州横断道路千歳ICから車で約15分 

次に向かった朝地町の『牟礼鶴酒造』までは、車で10分ちょっと。明治37年から続く酒蔵は、昔は住居だったという店舗も古くて味わいがあります。2階に干された目印代わりの白い法被など、とても絵になる空間。こちらはもともと日本酒の酒蔵でしたが、昭和58年からは焼酎専門に。
店内の試飲コーナーは予約制ですが、5代目当主の森健太郎さんの解説付き。贅沢ですよね! 一口に焼酎と言っても、飲み比べるとその味わいの違いに驚かされます。女性にオススメなのは、千歳町産の麦・トヨノホシで造る「聞牟禮鶴(もんむれづる)」。「フルーティーな香りで、とっても飲みやすい!」と二人も気に入った様子。焼酎初心者の方もきっとお気に入りが見つかりますよ。

時間が合えば、酒蔵の見学も可能。蒸留には常圧蒸留と減圧蒸留があり、気圧を下げ、40~50℃で行う減圧蒸留は、すっきりした口当たりの焼酎ができるとか。逆に常圧蒸留で造る「牟禮鶴黄鐘(むれづるおうしき)」はしっかり麦の味わいを楽しめ、お湯割りにもぴったりのおいしさ。

 

DATA
■牟礼鶴酒造(むれづるしゅぞう)
住所:豊後大野市朝地町市万田570
電話:0974-72-0101
営業時間:8:00~17:00 ※訪れる際は事前に予約を
休:土・日曜
P:5台
HP: http://www.oct-net.ne.jp/mureduru/
アクセス:中九州横断道路大野ICから車で約7分

最後に訪れたのは、千歳町の『藤居醸造』。昭和4年から焼酎造りを続ける蔵の看板商品は、「泰明」と「特蒸泰明」。「飲みやすさより、飲みごたえのある焼酎」をモットーにしているだけあり、常圧蒸留100%で、香りが強く飲みごたえのある「特蒸泰明」が主力商品です。
蔵見学は予約制で、この日は3代目の藤居淳一郎さんが自ら案内してくれました。以前は日本酒を造っていたそうで、焼酎蔵には珍しい「麹室」があります。手作業で麦麹を作るなど、完全手造りにこだわっているそう。

販売と試飲スペースを備えた併設の『井田萬力屋』で、藤居さんの解説付きで試飲会がスタート! 「特蒸泰明」は麦が香ばしくて、重量感のある飲みごたえ。お湯割りもおいしい! 新商品の「麦波(ばっは)」は、麦の香りを楽しみながらもすっきりとした後口。炭酸で割りもおすすめです。

 

DATA
■藤居醸造(ふじいじょうぞう)
住所:豊後大野市千歳町新殿150-1
電話:0974-37-2016
営業時間:9:00~17:00 ※酒蔵見学は要予約
休:不定
P:10台
HP: http://www.taimei-fujii.co.jp/
アクセス:中九州横断道路千歳ICから車で約3分

■この記事は2020年1月の情報です。